市民公開講座「人が生き、死ぬこと」を開催

 

国立がんセンター名誉総長の垣添忠生先生による市民公開講座「人が生き、死ぬこと」を大盛況で開催することができました。


がん医療の最高峰「国立がんセンター」の名誉総長である垣添先生ご自身が、2度のがんを経験し、最愛の奥様をがんで失った経験を赤裸々に語ってくださいました。

 

初期のがんであれば助けられるものの、かなり進行した妻のがんには無力だったことや、家で死にたいと望む妻の思いに医療者として全力で応えたこと、妻を失った喪失感から約1年間、死ねないから生きるという状態に陥ったこと、その悲しみから今は立ち直り、山登りやカヌー、居合いにも取り組んでいること、自分の死についても思いを馳せるようになったこと、妻の死後、死が怖くなくなったことなど、がんと人生についてメリハリのある内容の講演でした。

 

そして、がん経験者は肉体的にも、精神的にも、社会的にも何重にも傷つきやすい存在であり、「がん経験者を特別視しない社会になるよう、医療の一層の充実に取り組みたい」と素晴らしい講演となりました。

11月29日に市民公開講座を開催!

国立がんセンター名誉総長、日本対がん協会会長の垣添忠生氏による 市民公開講座「人が生き、死ぬこと」を開催します。 

11月29日(日)14時から北沢タウンホール12階スカイサロンにて行います。


定年を迎え「これからは妻とのんびり暮らそう」と思っていた矢先に、 最愛の奥様をがんで亡くされました。ご自身も、2度のがんを経験し、 40年間、がんの臨床医、がん患者、遺族の立場を経験されています。


一人残され、死ぬ事すら考えた垣添さんが、どのように立ち直ったのか、 がん医療の最前線で活躍していた医師の壮絶な看取り体験をもとに、 人の生命、「生きる」ことと「死ぬ」ことについて考える内容です。 

今回の市民公開講座は、いずれ誰もが直面しなければならない人生最大のテーマです。

垣添講師の経験は、『妻を看取る日 ― 国立がんセンター名誉総長の喪失と再生の記録』(垣添忠生著)に詳しいですが、国立がんセンターの最高権威の立場にあったがん専門医である垣添先生の妻をがんが襲います。

肺の小細胞がんが発見され、わずか3カ月ほどで、一人では起き上がれない状態にまで病状は進行し、猛烈な勢いで妻の命を奪っていったのです。

胃がんや大腸がん、乳がん、子宮がん、前立腺がんなど、大半のがんは早期発見・早期治療で治せますが、肺の小細胞がんやスキルス胃がん、膵がん等は現在の医学では難敵です。

現代医学には限界があり、最愛の人を救うことのできなかった無力感と喪失感にうちひしがれた日々。その絶望の淵から立ち直っていく心の軌跡が、この本には赤裸々に綴られています。

世の中には、身をよじるような苦悩や悲嘆を味わっている人もいます。
そうした人や身近な人にとって、垣添先生の経験は大いに参考になるでしょう。

垣添先生を講師に迎え、「人が生き、死ぬこと」をテーマに市民公開講座を開催します。

2015年11月29日(日)14時~16時。北沢タウンホール12Fスカイサロンにて。
興味のある方は、cancer119sh@gmail.comまでお申し込みください。